ウクライナ情勢のメディア連携にみる、「オブセッション」戦略の可能性
ウクライナ情勢をめぐって、海外の新興メディアが中心となり、報道の連携をはじめました。その名も、「Ukraine Desk」。
連携するのは、ニュースメディア「Vice News」を筆頭に、テックメディア「Mashable」、アグリゲーションサイト「Digg」、非営利ニュースサイト「Mother Jones」、速報ニュースサイト「Breaking News」そしてビジネスメディア「Quartz」の6つのメディアです。
各メディアがハッシュタグ「#UkraineDesk」を用いて発信し、Ukraine Deskのアカウントにまとめっていきます。速報ニュースはもちろん、多面的なコンテンツが集まってくるため、ウクライナ情勢をいまを知ったり、理解していくことの一助になりそうです。
この中に、Vox.comやFiveThirtyEightなどニュース解説よりのメディアが加わったり、BuzzFeedなどバイラルに強みを持つメディアが参加すると、重要なトピックが多くの人に届き、理解されるのかなと思いました。
具体的な情勢などについては、国内ではThe New Classicが継続的に追っているので、関心のある方はご覧ください。
今回の取り組みにも加わっているQuartzは、ストレートニュースは通信社などからアグリゲーションを行い、メディアとして追いたいトピックを集中的に報じることに注力しています。Quartzではこれを「Obsession(オブセッション)」と読んでいます。
先日、Quartzは「テレビの未来」をテーマにした新サイト「Glass」をリリースしたばかりで、こちらはオブセッションをメディアにしてしまった例もあります。
Quartzは現在、ウクライナ情勢やテレビの未来以外にも、インド選挙やエネルギー危機、モバイルウェブなど、様々なトピックを継続的に報じているのです。
Quartzのような単体のメディアがオブセッションを行っていくことはもちろん、今回のようなウェブメディアでしかできない連携の形で、特定のトピックを報道していく取り組みは有意義だと思います。