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メディアの輪郭

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Web編集者やジャーナリストが参考にしたい5つのスライド

メディア ジャーナリズム コンテンツ スタートアップ

ウェブメディアの編集、ジャーナリズム関連の情報を得るために、よくウェブメディアの記事を読んだりしますが、良質なスライドも多くあります。

この記事では、デジタルメディア時代に見ておきたい5つのスライドを紹介したいと思います。

東洋経済オンラインの「デジタルジャーナリズム時代の、5つの教訓」という記事でも紹介されたスライドですが、いま捉えておきたいことがピシャリとまとまっています。
デザイン、実験、マネタイズ、キュレーション、スキルの5つの観点からデジタルジャーナリズム時代を紐解いていきます。
デザインについては、リッチなウェブデザインで長文記事を掲載している「Narratively」やブログプラットフォーム「Medium」、実験については、Texas Tribuneが38名の体制で55万人の読者を抱え、450万ドルの売り上げを記録していることを紹介(参考:長文ジャーナリズムの復権か? 骨太なコンテンツが読める海外ウェブメディア5選)。インタラクティブデータの人気や、毎週のように行うイベントなど、ヒントが多くあります。
マネタイズはForbesが広告売り上げの20%がスポンサードコンテンツであることや、BuzzFeedのネイティブ広告を紹介しています(参考:「スポンサードコンテンツ」を支える広告制作チームとは/海外ウェブメディア4事例)。ネイティブ広告の流れはどんどんきますね。
キュレーションとアグリゲーションについてはUpworthyを例に、読者数やフェイスブックページのいいね!数の多さを紹介し、キュレーションのトレンドを捉えています(参考:アップワーシー、立ち上げ2年経たずに月間訪問数8900万人を突破)。

最後のスキルについては、これからのジャーナリストが、ライティングや編集に加え、マルチメディア(写真や動画、音声)、ソーシャルメディア(コミュニティをつくる)、データとデザイン(数字を使えることと、グラフィック)、コーディング(デジタルへの柔軟性)、ビジネス(起業家精神)の5つを挙げています。

先ほどのスライドにも登場した、動画キュレーションメディアのUpworthy。スライドでは、どのような人がどのようなコンテンツを集め・発信し、アクセスを伸ばしているのかが分かります。
「1記事に対して25個のタイトルを考える」をはじめとする8つの制作プロセスやタイトル付けのルール、ハフィントンポスト/バズフィード/ビジネスインサイダーと比較した成長スピードを示したグラフなど、参考になる点が多くあるスライドです。
また、Upworthyはその数字ばかりに目がいきがちですが、ソーシャルカンパニーの市川さんが「バイラルサイト Upworthy(アップワーシー)を深く知るための必読本『閉じこもるインターネット』」という記事で書いているように、フィルターバブルへの問題意識があることはいま一度注目したい点です。
Facebook, Google, Amazonなどを当たり前のように多くの人が使うようになり、知らず知らずのうちにインターネットを通じて出会うコンテンツが「最適化」され、自分が普段接するニュース、情報、考え方がどんどん偏狭なものになっているという危険性について同書は指摘します。
また社会にとって大事なニュース・情報が大量に溢れる情報の中で埋没する一方、ゴシップ、スポーツ、センセーショナルなニュースばかりが多くの人の目に止まるような今日のインターネットのあり方に豊富な事例を通じて問題意識を投げかけています。

2006年にできたBuzzFeedの短期戦略、中期戦略あたりが伺えるスライド。戦略の立て方、対象読者の設定、コンテンツ設計、強み・弱みを知ることができます。日本にも上陸するようなので、引き続き楽しみなメディアです。
BuzzFeed関連のスライドはたくさんあるので、メディアづくりや広告まわりが気になる方は色々と探してみると面白いかと思います。

企業のオウンドメディアのプロディース、コンテンツマーケティングを数多く手がけているインフォバーン。同社のコンテンツ部門長の成田氏がコンテンツマーケティングの実戦に向けて制作したスライドです。
コンテンツマーケティングを恋愛に置き換えたキャッチーさで、理解しやすくなっています。相手目線、共有体験、ニーズの顕在化、コンテンツ資産、市場をつくるといった、コンテンツマーケティングの強みの部分は参考になりそうです。
また、実践の部分でも、目標と計画、状況分析とトピックの選定、ペルソナ設定、コンテンツ編集計画作成、コンテンツ制作、コミュニケーション管理、達成度の測定といった実際のフローに沿って説明されているので、どんなメディアでも運用改善に生かせる箇所が見つかるのではないでしょうか。

greenz.jp編集長YOSHさんのスライドです。非営利メディアとして、未来をつくっているところですが、「編集長とは何か」「コンテンツディレクターとは何か」といったことやgreenzの体制や変遷なども分かるスライドになっています。

非営利メディアを運営する人以外にも、Web編集者の方には参考になるポイントが多そうです。NPO/NGOのメディア立ち上げやメディア運営支援は経験を積みたい分野なので、引き続き勉強していきたいと思います。

 

以上、メディアの動向や運営に関心のある方におすすめの5つのスライドでした。海外でにおける新興メディアや大手メディアの取り組みについては、「海外ウェブメディアの現在地 〜新興メディアの視点と大手メディアの実験〜」という記事も参考にしてみてください。