メディアの輪郭

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イーベイ創業者「First Look Media」の方向転換ーー実験からデジタル時代の新メディア摸索へ

f:id:kana-boon:20140128104955j:plainこれまでたびたび紹介してきた、イーベイ創業者、ピエール・オミダイア氏のメディアカンパニー「ファースト・ルック・メディア」。公式ブログにて、その現状が共有されていたので簡単に紹介します。

ジャーナリストの法律事件も支援

現在、25名のジャーナリストを雇い、ニューヨークとサンフランシスコに会社を設けているとのこと。また、新たな取り組みとしてジャーナリストの法律事件などへのサポートもしています。実際、スノーデン事件を最初に報じたグリーンウォールド氏のパートナーがロンドンの空港で拘留された出来事に関して、すでにサポートした実績があります。

また、「イーベイ創業者の『First Look Media』、2つ目の調査報道メディア立ち上げも近い?」という記事でも紹介したように、今秋あたりに2つ目のアメリカ政治と文化をテーマにしたメディアが立ち上がある予定。

実験から新しいメディアづくりを目指す

一方で、これまでメディアをつくり、情報発信してきたものの、「実験し、革新し、現状の課題を乗り越え、ジャーナリストが人々に取って必要な記事を届けることを容易にする」という目的についていま一度考えたのだとか。

そこでいろいろと方針を変えていくようです。たとえば、メインのウェブメディアを打ち出し、多くの人に届けていくよりも、もっと実験的なことを数多く試して、失敗からどんどん学びながらメディアづくりをして、これまでと違った読者にリーチしていきたいという方向性です。

専門的なジャーナリストのもとで多数のメディアをつくっていくよりも、今年打ち出す2つのメディアでの実験をもとに、次のメディアを摸索していくということを志向していきます。

今回のちょっとした方向転換や、前述のような法的なサポートなども、ファースト・ルック・メディアの本気さが伺えることかもしれません。また、小さな実験を繰り返しながら、デジタル時代の新たなメディア像を目指すということで、まずは2つ目のメディアを楽しみに待ちたいです。

Nine Months in, First Look is Still Very Much a Startup - First Look Media