ニューヨーク・タイムズ、Instagramアカウント開設——伝統メディアの読者開発として注目
昨年、「イノベーション」と題したレポートを通じて、新興メディアの分析や自社の課題を明らかにしたニューヨーク・タイムズ。以来、読者開発がひとつのテーマとなっており、それに特化した部署も設置され、さまざまなプラットフォームに対してどのように最適なかたちやボリュームで情報を発信していくのか試行錯誤しているかと思います。
そんななか、インスタグラムのアカウントを開設しています。まだ投稿が3つですが、「Beginnings(はじまり)」をテーマに更新されています。おそらく毎週テーマを決めて更新していくのだと思いますが、連載みたいな使い方はおもしろいです。
ニューヨーク・タイムズは過去に、1分動画ニュース「The New York Times Minute」をおこなっていた時期もありますし、短い動画も実験的に投稿していくのでしょう。また、昨年はいくつかのニュースアプリをリリースしたものの、若い読者の獲得に苦労していました。インスタグラムの利用開始がこれからのニューヨーク・タイムズの読者開発にあたり、どのような効果を生むのか注目です。
「これからの報道に自社サイトは必要なくなるのか? 脱中心・分散型メディアの可能性」という記事で、外部プラットフォームに最適化したコンテンツ流通を目指すメディアの事例や取り組みを紹介しました。読者開発と合わせて分散型の流れもチェックしていきたいですね。