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英紙ガーディアン、自動ニュース収集での新聞作りを実験中

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英ガーディアン紙が個人向けの(電子)出版サービスを提供している「Newspaper Club」とコラボし、自動のニュース収集でつくる無料新聞「The Long Good Read」を発行しました。

1週間の読み応えあるコンテンツを無料タブロイドに

これは、発行1週間前までにガーディアンに掲載されているインタビューなどを含めた長めの記事を中心に、自動でニュースを収集。その中から、特定のアルゴリズムに基づいてレイアウトも決定し、小規模でプリントされるというもの。

第一号は11月4日に発行され、実際に東ロンドンのコーヒーショップなどでは、毎週月曜日に24ページほどの無料タブロイド版として手に入れることができるとのことです。

紙の新聞でも読んでもらいたいコンテンツ

意図としては、はやりウェブ上で毎日数えきれないニュースが生まれている中で、長文で書かれた記事が過ぎ去っていく状況があり、そのコンテンツを再利用することが考えられています。

過ぎ去っていくニュースの中でも、紙の新聞でも手にとって読んでもらいたい、そのようなコンテンツを「The Long Good Read」では提供しているようです。

しかしながら、この取り組みは実は7年前からスタートしていたとのこと。ガーディアンで開発者をしていたDan Catt氏が同紙のコンテンツを自動収集するアルゴリズムをつくり、デジタル版のみで発行する実験をしてきたそうです。

アグリゲーションの可能性

これまでウェブでは「Paper.li」のような、ウェブ上のコンテンツを集めて新聞のような見せ方ができるサービスなどもありました。しかし、今回のガーディアンの取り組みは、自社のコンテンツを自動で収集し、プリント、配布までしてしまうというものです。

とても興味深い実験的な取り組みですが、自動ニュースの方が受けが良かったりした場合に、人員削減ということも考えられます。

アグリゲーションの可能性を感じるとともに、人力編集の必要性についても考える機会となりそうです。

 

【参考】