「発行部数は20%増、ウェブ読者数は3倍に」 Facebook共同創設者クリス・ヒューズが雑誌「The New Republic」買収から1年半を振り返る
「The New Republic」買収から1年半が経って
2012年3月、 Facebook共同創設者の1人クリス・ヒューズ氏が「The New Republic」買収しました。2013年11月でちょうど1年半を迎えます。
彼はハーバード大学の学生だった時にマーク・ザッカーバーグ氏のルームメイトであり、ソーシャルネットワーキング「Facebook」を立ち上げ、その後は2008年のアメリカの大統領選挙でバラク・オバマ氏のソーシャルメディア戦略を担当し、「オバマを大統領にした若者」となり、さらにはソーシャルグッドな非営利SNS「JUMO」をつくりました。
編集長としてデジタルシフトを牽引
それを経て、100弱の歴史を持つ「The New Republic」を買収。編集長就任からまもなく全面的なリニューアルをし、老舗メディアのデジタル化を主導していったのです。
ウェブはデバイスに対応するレスポンシブデザインを採用し、なめらかなデザインとなり、紙やiPadアプリもリデザインを行いました。
売り上げや訪問者数は増加を続ける
2012年3月時点で34,000部の購読数でしたが、2013年の1月時点では44,177部に増加(ピーク時は1993年の102,392部)。iPadなどのニューススタンドでの売り上げも2011年比で68%も上がりました。
買収から1年半を迎え、ヒューズ氏は「A Year and a Half Later...What's new at The New Republic」というブログエントリーで振り返っています。その中で、これまでの成果について書かれています。
雑誌「The New Republic」の発行部数は2012年に20%増加した。そして2013年もさらに20%増加する。ウェブのトラフィックに関しては、2012年2月の訪問者80万からこの3ヵ月の平均で240万人になった。一方で、広告収入は2倍になり、その半分がデジタル商品からとなっている。
Chris Hughes Reflects on 18 Months at New Republic | New Republic
100周年に向け、さらなるウェブ戦略を進める
紙とウェブのどちらも成長させているヒューズの手腕が素晴らしいですね。これからはさらにウェブでの存在感を増していくためにネイティブアプリの開発なども行っていく予定とのこと。
来年でちょうど創刊100周年を迎える「The New Republic」。ヒューズ氏のデジタル戦略でどこまで伸びていくのか注目していきましょう。
【参考記事】
- Chris Hughes says The New Republic’s web traffic has tripled
- A Year and a Half Later...What's new at The New Republic
http://www.newrepublic.com/article/115571/chris-hughes-reflects-18-months-new-republic
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