フォトジャーナリズムの重要性を訴える! フランス紙「Libération」が写真を排除した紙面構成でメッセージを投げかけた
写真のない紙面構成
11月14日、フランス紙「Libération」が写真を排除した紙面構成を行ったことが話題となりました。
目的は、写真の重要さ、フォトジャーナリズムの重要さについてメッセージを投げかけるとともに、カメラマンへの謝辞も込めて。その背景にあるのは、写真家たちの解雇が相次いでいたことです。海外メディアでは特に新聞社の記者のレイオフはよく聞きますが、カメラマンやデザイナーも同じ状況だそう。
新業業界の不況にともなうレイオフの増加
編集者が"ビジュアルショック"とも呼んだ今回の取り組みは、「Libération」の歴史上で初となるもので、世界的な写真やアートのフェア「Paris Photo」の初日に行われました。
にぎやかさも華美でもない、ただの情報が載っているだけの紙。確かにインパクトもあり、メッセージ性も強いです。「Libération紙は闇に入り込む(Libération plunged into darkness)」という記事では、写真がなければ新聞には音がないということも言っています。
同時に、今回の紙面では、同紙の年間売り上げが100〜150万ドル落ち込むということを伝えており、新聞業界の不況についても述べれいます。今回の取り組みがどれだけ新聞各社に響くかは分かりませんが、海外メディアの記者やカメラマンのレイオフの現状がどのように変化していくのかは引き続き目を向けていきたいです。
【参考記事】
- French paper published without photographs
http://www.theguardian.com/media/greenslade/2013/nov/15/news-photography-france
- French newspaper shows power of photography by removing all images
- French newspaper removes all images in support of photographers
- French newspaper cuts all photos to support photographers | Poynter
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