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課金、イベント、広告、コマース・・・メディアのマネタイズ76の方法

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米メディア「Slate」がメディアのマネタイズ手法を76個挙げていました。


76 ways to make money in digital media: A list from Slate’s former editor.

基本的なものとしては広告や課金(有料会員)、イベントなどがあると思います。76個のうち、個人的にも注目しているものをいくつかピックアップしてみます。

ひとつはマイクロペイメント(小額)。「特集記事に寄付を募るーー海外メディア『Esquire(エスクワイア)』の事例」という記事や「メディア×クラウドファンディング」などにも通じます。

次に会員制度(メンバーシップ)。新聞購読料、デジタル収益以外の第三の収益の柱としても期待がかかります。先日、ガーディアンが導入したことでも話題となりました。

ガーディアン・メンバーシップ(Guardian Membership)と名付けられたこのプログラムは、無料で参加できるFriends(フレンズ)、年会費135ポンド(約24,000円。月額払いの場合は月15ポンド)のPartner(パートナー)、年会費540ポンド(約96,000円。月額払いの場合は月60ポンド)のPatron(パトロン)の3つに区分。それぞれ"メンバー"としてガーディアンを支える代わりに、会費額に応じて様々な特典が受けられる仕組みとなっています。2014年9月10日から2014年末まで英国限定のベータ版として運用され、2015年以降、米国やオーストラリアにも展開していく計画です。

読者を「メンバー」に! 英紙ガーディアン、創刊193年目の新たなチャレンジ

そして、なにかを販売するコマースもあります。年間1億ドルの利益を見据えるニュースレター企業「Thrillist(スリリスト)」のようなプレイヤーは注目です。男性のライフスタイルに関するメディアとコマースを提供する同企業の創業者は以下のように、男性ファッションを捉えています。

リリストの創業者、ベン・レラー氏は「男性はファッションが嫌いなわけではなく、女性向けに想定されている買い物が苦手なだけだ」と指摘。「若い世代の男性は買い物やお気に入りのブランドについて話すのが好きだし、外見にもとても気を使う」と話す。

男性買い物客の伸び、女性上回る-オンライン衣料品小売市場 - Bloomberg

イベントも注目のマネタイズになりそうです。Re/codeやQuartz、Texas Tribuneなどは有名ですが、ワシントン・ポストニューヨーク・タイムズBBCなどもイベントに積極的な姿勢を見せています。

そのほか、大学や財団からの出資や写真アーカイブ販売(ロイターの事例) 、リサーチやホワイトペーパーなども注目したいです。富豪からの寄付/出資なども挙げられていてアメリカらしいですね。

76個すべてチェックしたい方はぜひ「76 ways to make money in digital media」を読んでみてください。かなり細分化され、かつ整理されているのできっと保存版になります。