NPOメディア「プロパブリカ」の「報道レシピ」がコラボレーションを促進する
調査報道をおこなう非営利メディア「プロパブリカ」。月間100万PVを超える程度の規模ですが、大手新聞社や報道局と提携し、社会に大きなインパクトをもたらしています。
今年に入ってからは、データセットを学者や研究機関に販売することもはじめていたり、新しい展開をみせています。
調査報道メディア「プロパブリカ」のデータ販売額、3万ドルを突破 - メディアの輪郭
プロパブリカは他メディアとのコラボレーションを促進し、かつスムーズにおこなうため、「報道レシピ(reporting recipe)」を公開しています。たとえば、学校における監禁や隔離について。
プロパブリカの記事(ストーリー)やデータ、そのトピックに関する報告書などを提供し、他社の記者やジャーナリストが報道できる材料と報道の仕方を示すというものです。
非営利のラジオネットワーク「NPR」での報道を含め、31人のジャーナリストがこのトピックの報道に参加しています。報道レシピで紹介されているTIPSは3000個を超えるほど。
以前、ウクライナ情勢のメディア連携にみる、「オブセッション」戦略の可能性という記事を書きましたが、社会性・公益性の高いトピックに対する報道におけるメディア間のコラボレーションの取り組みはどんどん実現していってほしいですね。
ウクライナ情勢のメディア連携にみる、「オブセッション」戦略の可能性 - メディアの輪郭
プロパブリカの年間報告書は、図表や数字だけでも目を通しておくことをおすすめします。調査報道&非営利メディアという立ち位置やインパクト、成果をイメージしやすいです。
【参考】
How ProPublica uses a “reporting recipe” to cook up collaboration » Nieman Journalism Lab