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メディアの輪郭

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「テレビ局はインターネットをマス的にしか使ってこなかった」ーーメディア仕掛け人たちが語る「テレビの未来」

メディア テレビ イノベーション

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テレビは限界なのか? 変化するメディア環境とイノベーション戦略」という記事でも書いた、メディア・シンポジウム「『テレビ・イノベーション』~テレビの歴史が変わる日~」の内容の続きです。

メディア人3名によるパネルディスカッションの様子を紹介します。登壇者は、氏家夏彦氏(TBSメディア総合研究所社長)、倉又俊夫氏(NHK報道局報道番組センター チーフ・プロデューサー)、佐々木紀彦氏(東洋経済オンライン編集長)です。

タイムフレームで見ると、テレビもネットも似ている

テレビのこれからに対して倉又氏は、「テレビの共通プラットフォームをつくる際、全局がそろわないと意味がない(NHKだけしか視聴できないアプリなど)。ユーザーは煩雑さに対して敏感だ」と答えました。

ここでも全局で新しいプラットフォームを生まないとネット発の動画プラットフォームにはなかなか勝てないということと、視聴者ではなくユーザーという捉え方で発言。

基本的にはこれまでずっとビジネスモデルが変化していないテレビ。視聴率取るということが大きな命題だったため、それほど経営は必要なかったという。いまになってようやく経営が必要になったと氏家氏。佐々木氏は、テレビの外から見たテレビの未来について語りました。

「これからテレビで起きようとしている未来は、新聞や雑誌とほとんど同じ。いまは雑誌が特に苦しんでいるだけであって、テレビにも近いうちに来る。『プラットフォーム』はキーワード。ヤフーが活字メディアについて影響力をもっていた時代だったが、コンテンツをつくるためのお金をまわすエコシステムはつくれなかった(佐々木氏)」

このようなこともあり、いいコンテンツよりも軽いコンテンツが増えてしまったきらいがあるのかもしれません。では、より深い、濃いコンテンツをつくることができる環境やエコシステムをどのようにつくっていくのでしょうか。

佐々木氏は「プラットフォームは技術が必要になるので、コンテンツを創っていた人がプラットフォーム側にいく必要がある」と述べた(自身も7月からはユーザーベース社にてNewsPicksに関わる)。

ネットメディアのエコシステムについては、まだまだ不十分なのですが、一方でテレビはどうなのでしょうか?

「タイムフレームで見ると、テレビもネットも似ている。テレビは昔、海外の映画を買って流していたし、オリジナルのコンテンツをずっとつくっていたわけではない。戦うためのツールやプラットフォームをつくらないといけない時代(倉又氏)」

テレビの広告、ネットのバナーは、メディアに最適化した広告ではない?

話は変わり、動画の話題に。今年は動画元年や動画広告元年と言われることもありますが、現状、それほど動画広告を掲載する器(メディア)がなかなかありません。

たとえば、佐々木氏が編集長を務める東洋経済オンラインでは「動画サイト」をつくり、企業のブランディングにも活用できる場を用意しました。

「クライアントも動画広告を出したい、ユーザーも動画コンテンツ見たいという状況だけれども、メディア側のネックが大きい。コンテンツをメディア側がつくらない(つくれない)(佐々木氏)」

一方で、氏家氏は「動画広告はテレビ広告以上に力を入れないとスキップされる。作り方が全然変わってくるはず」、倉又氏は「テレビにおける広告、ネットにおけるバナーというのは、実はメディアに最適化した広告ではなかったのではないか」と指摘をしました。

ウェブメディアでは、ネイティブ広告が注目を集めています。その動画版ネイティブ広告をどのメディアがシェアをとっていくのか、という点も重要になってきそうです。

最後に、倉又氏が「テレビ局はインターネットをマス的にしか使ってこなかった」という言葉が印象的でした。パーソナライゼーションやオープン、ロングテールなど、ネットならではの思想をテレビ側が取り入れていくことで、真のメディアサービス企業になっていくのではないでしょうか。

テレビは限界なのか? 変化するメディア環境とイノベーション戦略」の記事とあわせて読まれると、テレビ業界の課題認識やソリューションについて、知ることができると思います。